オフィス街と住宅街が混ざり合い、新大阪や梅田へアクセスし易いベッドタウンと呼ばれている江坂に『酒と肴 カキツバタ』はお店を構えています。
オーナーは既に数店舗の飲食店を経営しており、「江坂で住む、働く人たちが気軽に入れる居酒屋を作りたい」という思いからカキツバタは生まれました。
お店には仕事終わりのサラリーマンや、アットホームな雰囲気でお酒を楽しみたい方々が足を運んでいます。
ファサードは外を歩く人がお店の中を覗きたくなるようなデザインにしました。大きなガラス戸と視界を遮らない暖簾が、その役割を果たしています。
店内に入ると、まず始めに垂木で囲まれた照明が目に入ります。一般的に垂木は屋根を支える木材として使用されますが、近年の内装ではその木の素材を活かし、あえて見せるデザインが一つのトレンドになっています。カキツバタの内装にも垂木を使用した照明を採用し、温かさの中にも意匠性を感じられるデザインとなりました。
お酒やお食事、談笑を楽しむカウンターは針葉樹の無垢のSPF材で製作しました。木の模様が一つ一つ異なり、木が持つ本来の美しさが保たれたままで、大衆居酒屋を象徴する味のあるカウンターに仕上がりました。垂木で製作した照明の光がカウンターを程よく照らしています。
足を運んでみたくなるような光でお客様を呼びこむデザインも、カキツバタの内装でこだわった部分です。
他の壁とは違う紺色のこの壁は、お店の方と一緒に創り上げた漆喰の塗り壁です。大切なお店を共同で創り上げることができたこの体験は、私たちにとって嬉しい体験でした。
個店には一つ一つのお店にそれぞれの物語があり、全国に数十店舗を展開するようないわゆるチェーン店にはない魅力があります。空間を一緒に創り上げることができるのも、チェーン店では経験できないでしょう。光によって淡い紺色の壁が映え、趣を感じさせます。
「大衆居酒屋」というジャンルのお店は、街を数分歩くだけでいくつも見当たります。なぜかそのお店に足が向き、いつもと同じように料理や談笑を楽しむ。この当たり前は、外からのお店の見え方や内装デザインによって生み出されているものでもあります。
カキツバタにもお客様が来店して居心地よく楽しんでいただける、細かい工夫とこだわりを施しています。ふらっと立ち寄って空間とお料理を味わっていただける、一つとして同じものがない大衆居酒屋が江坂に生まれました。
DETAIL
店舗詳細
STORE
DATA
店舗情報
- 店名
- 酒と肴 カキツバタ
- 住所
- 大阪府吹田市江の木町2-15 1F
- Web
- https://kabm003.gorp.jp/
- 広さ
- 37.9㎡
- 竣工
- 2019年