個店を10店舗にする方法[vol.01] 物件の選び方と家賃編
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新たにお店の出店を考える際には、どのオーナー様も綿密に収支計画を検討される事でしょう。
収支計画とは簡単に言えば、想定売上げに対して、どの程度の費用(経費)が掛かって、どの位の利益が得られるかという事を数値化して、出店の可否の判断材料とするものです。
オーナー様はこの収支計画で利益が出ると判断できた時に初めて出店を決断されるのではないでしょうか?
利益が出続ければそのお店は永く地域に愛される店となり、利益が出なければ苦しい経営を余儀なくされてしまいます。
利益を出すためにはどのようにすれば良いのか?
では、利益を出すためにはどのようにすれば良いのでしょうか?
お店の業種や業態によってその手段は色々とありますが、どの業種や業態でも共通する一般的な考え方の一つに「固定費」を下げるという考え方があります。
利益=売上-(変動費+固定費)ですから、固定費を下げる事ができれば相対的に利益が上がるのです。
固定費の中にも色々な経費がありますが、代表的な経費で「賃料」という経費があります。
例えば飲食店の一般的な賃料の目安は売上高の10%~12%程度で、理想は10%以下とされています。当然、売上高の15%の賃料では利益を出すのが難しくなり、逆に7%程度に抑える事ができれば、利益を出し続けるハードルはグッと下がると言えるでしょう。
賃料をできる限り安く抑えるには?
店舗を出店される時に必ず検討する「店舗物件の判断」は非常に重要なものとなります。
売上げを見込めるかどうかの立地(ロケーション)判断の他に、「賃料」についても今後の経営を左右する大きな要素ですので、できる限り「安い」に越したことはありません。
立地や店舗形状が非常に気に入り、自分の将来のお店のイメージとピッタリと重なっても、賃料という名の壁に阻まれ、泣く泣くその物件を諦めたというオーナー様も中にはいらっしゃると思います。
ではその「賃料」は交渉できないものなのでしょうか?
答えは「できます。」
その物件の人気度や募集状況によってケースバイケースですが、賃料を交渉できる事は少なくありません。
「だめもと」でも一度くらいは大家さん(不動産屋さん)に賃料減額のお願いはするべきだと言えるでしょう。
一方、賃料を減額するということは、大家さんの立場で考えれば多少リスクがある事とも言えます。
具体的には、『一度賃料を下げると元に戻すのが難しい』、『他テナントからも同様の減額を求められる場合がある』、『資産価値が低下する恐れがある』などがその理由となります。
その様な理由から賃料交渉を行っても、中々首を縦に振ってくれない大家さん(不動産屋さん)も多々いらっしゃいます。
その場合に、賃料交渉よりもハードルが低く有効なものが、最近徐々に増えつつある「フリーレント」交渉です。
家賃より交渉しやすい「フリーレント」
「フリーレント」とは、聞きなれない方もいらっしゃるかも知れませんが、いわゆる「賃料無料期間」の事で、一般的には入居後1~2ヶ月については「賃料」を無料にしてもらうという内容です。
この「フリーレント」期間を設けてもらうよう、またその期間を交渉する事を「フリーレント交渉」といいます。
「フリーレント」は一般的に、先の大家さん側から見たリスクを低減できるので、賃料交渉よりもハードルが低いとされているのです。
物件契約後、お店のオープンまでに、工事期間やトレーニング、開店準備の期間を考慮するとどうしても1~2ヶ月くらいの期間を必要とします。(店舗規模によってはそれ以上の場合も)
その間、お店での収益はオープン前なので当然ありませんので、丸々オーナーの持ち出しとなります。
この期間がフリーレントでまかなえれば、初期投資もその分少なくて済みます。
この様に、不動産屋さんとの交渉は、そのお店の将来を左右するといっても過言ではないくらい重要なファクターです。
当社では、デザイン-内装工事を軸にしながらも、その前段の店舗物件の立地判断、不動産屋さんとの交渉のお手伝いもさせて頂き、トータルで店舗をプロデュースさせて頂く事も可能です。
気に入った物件や、「この場所で自分の夢を実現させたい」という物件がありましたら、お気軽にご相談下さい。
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「個店を10店舗にする方法」シリーズ
個店を10店舗にする方法[vol.01] 物件の選び方と家賃編
個店を10店舗にする方法[vol.02] 売上予測の考え方編
個店を10店舗にする方法[vol.03] 投下資本回収編1(単月黒字化を考える)
個店を10店舗にする方法[vol.04] 投下資本回収編2(投資回収年度を考える)
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